オレノリ1 三宅島編
2005年6月9日 連載オレはノリで生きてます。
最近は、ノリに乗って動くことが少なくなってきたかもしれない。それでも自分は、思いっ立ったら即行動型だって思ってる。自分がビビリだからこそ、そうしてノリで行かなきゃならないんだ。ウダウダしてる自分が大嫌いだから!そんなオレノリをいくつか忘れないように書いておこう。
まず、昨日Shinsukeと話してて思い出した。
高校二年のゴールデンウィークだ。なんだかイライラが募る毎日。刺激の足りない毎日。そんな時、オレは一人旅をすることに決めた。場所は・・・
どこでもいい。海だ。島だ。オレは、とにかくノリで海へ行く。オレってそんなだ。
「海へ行こう!!」
伊豆諸島。いけるところまで行こう。御蔵島へ行きたい。イルカをみたい。当日、リュックを背負って、非常食を買う。カロリーメイトだ。それからまだ肌寒い。寝袋、スキーウェアと便脳ナイフ、使えそうなもん詰める。朝飯食ったら、「いってきまーす!!」って母にでっかい声で伝えて、うきうき家をでる。オレの冒険の始まりだ。
「品川あたりから船が出てる。よし!港へ。」
船着場。「ゴールデンウィーク!舐めていた・・・満席だ・・・」
それでも席ナシなら乗れそうだ。出航時刻は夜。そして学割が使えるのに学生証は持ってきてない。家路へ向かう。
「ただいまー!帰ってきちゃった。はは」
「ふふ、(やっぱりね)」と母。
どうやらそんな現状を知っていてだまっていたらしい。とにかく、夕飯を食ってまた出かける、「行ってきマーズ!!(今度こそ!)」。並ぶ。とにかく、何時間も並んで船に乗る。出遅れた・・。やっぱり、席なし。仕方なく船の甲板を陣どる!東京湾を出る。夜の台場が見えてくる。
「うん。綺麗だ。冒険だぁ!」
「静かだ。海の匂い。」
「ああ、寒い。」
服を着込んで、寝袋に包まり、毛布を借りて寝る。寒い。
寝れねぇって!!
それでも船が波をかき分ける音。心地よかった。
朝靄のなか島に着く。日の出までまだ時間がありそうだ。
人並みに流れ、インフォメ−ションへ。
「宿は・・・っと。¥かかるな。」キャンプ場がある。「よし、野宿だ!」
地図を見て島を一周する道があることを知る。20数キロだ。歩いていけるな!
「とりあえずはっと、まだ暗いのに、あの店だけにぎやかだ。」店へ。市場で上がったばかりの魚が並ぶ。これが新鮮そのものってやつで、
「店の人は、とっても朝のテンションじゃない!人間まで新鮮だ。」
店をでて、時計とは逆周りに島一周旅行スタート!歩き出す。朝日が昇る。歩くこと数時間、何もない。がまたしばらく歩くと、駄菓子屋っぽいところ発見。カップ麺食って、自販機でジュース何本か補充。店の人と多少会話。そしてまた歩き出す。坂が多い。小さな郵便局に小学校。島の子供が「こんにちわぁ」と声をかけてくる。子供相手に恥ずかしさを感じてしまう、オレ。それでも「島の子は、自然だ」そう思う。なんだか、「大切なもんを忘れているんじゃないか?」などと考え始める。
何時間歩いただろう。床屋さんを見かける。「(髪の毛切ろうかなぁ)」と考えてたら、少しおしゃれっぽい民家の美容院発見!ノリで床屋へ坊主計画勃発。そして、店に入るが誰もいない。すると、庭からいかにも島のオヤジっぽい人が出てきた。「やってますかぁ?」店に入ると、趣味でやってますって感じのゆったりとした空間。自然と会話が進む。オレのいきさつを話すと共感してくれたのか、オレの興味を持ってくれたのか、バイクを貸してくれると言う。そして、野宿をすると話すとうちに泊まるか?くらいまで言ってくれた。
嬉しかった。
そんな島の人の優しさを何度も感じることができた。それが三宅島だ。すっかり坊主頭に違和感を感じつつも気持ちがいい。少しキツイ坂いくつか登ると一面海。一方は、でっかい溶岩の流れただろう後、溶岩山だな。自然と唄を歌い始めるオレ。自分でびっくり!大声で唄を歌う。
また歩くことしばらくして、ダイビングショップを見つけ、店に入ると綺麗に撮れてる海の写真が沢山だ。どうやらいきなりノリでダイビングするには、時間が遅すぎた。次回だ!御蔵島へも船が出るが船が少ない。家に帰るのが何日も遅れそうだ。学校が始まっちゃう。だめだ。次回。
小さな船着場でカロリーメイトを食べる。本当に店がない。自販機すらない。ジュース買いだめしてなかったらやばかったな!ひもじい・・・大体、オレみたいに歩いて島を廻るひとがいない。当たり前だ!意味わかんないもん!
今日の目的は、夕日の見える露天風呂へ!行くこと。太陽がミルミル落ちていく。一人心細いぞ。自然と早足になる。気がついたらオレは走っていた。やっと風呂が見え、
「よし!間に合った!」体も洗わず、露天へでる。
「ああぁ!・・・(女風呂からしか見えないっぽい)」そんなオチだ。それでも夕日で海はオレンジに染まっていた。歩き疲れた体は完全に癒されたぞ。風呂上り。となりに食い物屋。新鮮ないくら丼が馬鹿ウマだった!そしてビールを一杯。(そういえば、オレ未成年ジャン!?今思い出した・・。)定員の女の子は可愛かった。同じくらいの年かな?島の子、バイトでもしてたのか、家の手伝いかな?ビールも黙って出してくれた。そのあと、少し会話したんだけど、何を話したか忘れた。
ほろ酔いで寝床を探す。もう真っ暗だ!また少し心細いぞ。途中缶ビールを買って、キャンプ場へ。皆テントを広げて楽しそうにしてるぞ。オレは、その脇を素通りして、海辺へ。奥のほう火を焚いている。オレはその手前で寝袋を敷き、スキーウェアを着て寝る。アサヒビール2,3本に酔う。星が綺麗だ。流れ星もみた。色々考え込んでいた。でも学校にいるときのようなイライラはしない。同じ考える時間なのに心の落ち着きが違うんだよねぇ。気がついたら眠りに落ちていた。朝方何度も目が覚める。寒い。それでもまた眠りに舞い戻る。するとイキナリ!おっさんの顔が目の前に!!
「おーい、生きてるか?ここで寝てたのか?寒いだろう?」
「はい。(ああ、びびった。)」これさ、目覚め悪いだろう。
そして、朝一の風呂に入りにいく。今度は、森の中の露天風呂。誰もいない。貸しきりだ。なんとも言えない開放感!そして、またビールでものんだっけな?オロナミンCでものんだか?忘れた。そんなこんなで帰りの船へ後れないようにまた歩く。島一週半30kmは歩いたかなぁ。ひたすら歩いた。途中、何度も引き返そうかと思うほど島の道なりは厳しい。食うものがない。ひもじくなった。それでもなんだか、ものすごい達成感があった。こうしてオレの冒険は終わる。
いや、実はそれが始まりだったのかもしれない。
そんなノリでオレは今度、オーストラリア大陸を半周することに繋がったんだろう!
つづく
最近は、ノリに乗って動くことが少なくなってきたかもしれない。それでも自分は、思いっ立ったら即行動型だって思ってる。自分がビビリだからこそ、そうしてノリで行かなきゃならないんだ。ウダウダしてる自分が大嫌いだから!そんなオレノリをいくつか忘れないように書いておこう。
まず、昨日Shinsukeと話してて思い出した。
高校二年のゴールデンウィークだ。なんだかイライラが募る毎日。刺激の足りない毎日。そんな時、オレは一人旅をすることに決めた。場所は・・・
どこでもいい。海だ。島だ。オレは、とにかくノリで海へ行く。オレってそんなだ。
「海へ行こう!!」
伊豆諸島。いけるところまで行こう。御蔵島へ行きたい。イルカをみたい。当日、リュックを背負って、非常食を買う。カロリーメイトだ。それからまだ肌寒い。寝袋、スキーウェアと便脳ナイフ、使えそうなもん詰める。朝飯食ったら、「いってきまーす!!」って母にでっかい声で伝えて、うきうき家をでる。オレの冒険の始まりだ。
「品川あたりから船が出てる。よし!港へ。」
船着場。「ゴールデンウィーク!舐めていた・・・満席だ・・・」
それでも席ナシなら乗れそうだ。出航時刻は夜。そして学割が使えるのに学生証は持ってきてない。家路へ向かう。
「ただいまー!帰ってきちゃった。はは」
「ふふ、(やっぱりね)」と母。
どうやらそんな現状を知っていてだまっていたらしい。とにかく、夕飯を食ってまた出かける、「行ってきマーズ!!(今度こそ!)」。並ぶ。とにかく、何時間も並んで船に乗る。出遅れた・・。やっぱり、席なし。仕方なく船の甲板を陣どる!東京湾を出る。夜の台場が見えてくる。
「うん。綺麗だ。冒険だぁ!」
「静かだ。海の匂い。」
「ああ、寒い。」
服を着込んで、寝袋に包まり、毛布を借りて寝る。寒い。
寝れねぇって!!
それでも船が波をかき分ける音。心地よかった。
朝靄のなか島に着く。日の出までまだ時間がありそうだ。
人並みに流れ、インフォメ−ションへ。
「宿は・・・っと。¥かかるな。」キャンプ場がある。「よし、野宿だ!」
地図を見て島を一周する道があることを知る。20数キロだ。歩いていけるな!
「とりあえずはっと、まだ暗いのに、あの店だけにぎやかだ。」店へ。市場で上がったばかりの魚が並ぶ。これが新鮮そのものってやつで、
「店の人は、とっても朝のテンションじゃない!人間まで新鮮だ。」
店をでて、時計とは逆周りに島一周旅行スタート!歩き出す。朝日が昇る。歩くこと数時間、何もない。がまたしばらく歩くと、駄菓子屋っぽいところ発見。カップ麺食って、自販機でジュース何本か補充。店の人と多少会話。そしてまた歩き出す。坂が多い。小さな郵便局に小学校。島の子供が「こんにちわぁ」と声をかけてくる。子供相手に恥ずかしさを感じてしまう、オレ。それでも「島の子は、自然だ」そう思う。なんだか、「大切なもんを忘れているんじゃないか?」などと考え始める。
何時間歩いただろう。床屋さんを見かける。「(髪の毛切ろうかなぁ)」と考えてたら、少しおしゃれっぽい民家の美容院発見!ノリで床屋へ坊主計画勃発。そして、店に入るが誰もいない。すると、庭からいかにも島のオヤジっぽい人が出てきた。「やってますかぁ?」店に入ると、趣味でやってますって感じのゆったりとした空間。自然と会話が進む。オレのいきさつを話すと共感してくれたのか、オレの興味を持ってくれたのか、バイクを貸してくれると言う。そして、野宿をすると話すとうちに泊まるか?くらいまで言ってくれた。
嬉しかった。
そんな島の人の優しさを何度も感じることができた。それが三宅島だ。すっかり坊主頭に違和感を感じつつも気持ちがいい。少しキツイ坂いくつか登ると一面海。一方は、でっかい溶岩の流れただろう後、溶岩山だな。自然と唄を歌い始めるオレ。自分でびっくり!大声で唄を歌う。
また歩くことしばらくして、ダイビングショップを見つけ、店に入ると綺麗に撮れてる海の写真が沢山だ。どうやらいきなりノリでダイビングするには、時間が遅すぎた。次回だ!御蔵島へも船が出るが船が少ない。家に帰るのが何日も遅れそうだ。学校が始まっちゃう。だめだ。次回。
小さな船着場でカロリーメイトを食べる。本当に店がない。自販機すらない。ジュース買いだめしてなかったらやばかったな!ひもじい・・・大体、オレみたいに歩いて島を廻るひとがいない。当たり前だ!意味わかんないもん!
今日の目的は、夕日の見える露天風呂へ!行くこと。太陽がミルミル落ちていく。一人心細いぞ。自然と早足になる。気がついたらオレは走っていた。やっと風呂が見え、
「よし!間に合った!」体も洗わず、露天へでる。
「ああぁ!・・・(女風呂からしか見えないっぽい)」そんなオチだ。それでも夕日で海はオレンジに染まっていた。歩き疲れた体は完全に癒されたぞ。風呂上り。となりに食い物屋。新鮮ないくら丼が馬鹿ウマだった!そしてビールを一杯。(そういえば、オレ未成年ジャン!?今思い出した・・。)定員の女の子は可愛かった。同じくらいの年かな?島の子、バイトでもしてたのか、家の手伝いかな?ビールも黙って出してくれた。そのあと、少し会話したんだけど、何を話したか忘れた。
ほろ酔いで寝床を探す。もう真っ暗だ!また少し心細いぞ。途中缶ビールを買って、キャンプ場へ。皆テントを広げて楽しそうにしてるぞ。オレは、その脇を素通りして、海辺へ。奥のほう火を焚いている。オレはその手前で寝袋を敷き、スキーウェアを着て寝る。アサヒビール2,3本に酔う。星が綺麗だ。流れ星もみた。色々考え込んでいた。でも学校にいるときのようなイライラはしない。同じ考える時間なのに心の落ち着きが違うんだよねぇ。気がついたら眠りに落ちていた。朝方何度も目が覚める。寒い。それでもまた眠りに舞い戻る。するとイキナリ!おっさんの顔が目の前に!!
「おーい、生きてるか?ここで寝てたのか?寒いだろう?」
「はい。(ああ、びびった。)」これさ、目覚め悪いだろう。
そして、朝一の風呂に入りにいく。今度は、森の中の露天風呂。誰もいない。貸しきりだ。なんとも言えない開放感!そして、またビールでものんだっけな?オロナミンCでものんだか?忘れた。そんなこんなで帰りの船へ後れないようにまた歩く。島一週半30kmは歩いたかなぁ。ひたすら歩いた。途中、何度も引き返そうかと思うほど島の道なりは厳しい。食うものがない。ひもじくなった。それでもなんだか、ものすごい達成感があった。こうしてオレの冒険は終わる。
いや、実はそれが始まりだったのかもしれない。
そんなノリでオレは今度、オーストラリア大陸を半周することに繋がったんだろう!
つづく
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